分子栄養

25(OH)ビタミンDと1.25(OH)ビタミンDの違い

2021年3月17日

体内でのビタミンDには種類があって25(OH)ビタミンDと1.25(OH)ビタミンDがありますが、名前が似ている(?)ので混同されやすいかも知れませんが

体内ではそれぞれ違った目的を持ちます。

25(OH)ビタミンDは肝臓

皮膚からの紫外線吸収や食べ物から摂取したビタミンD3(シイタケ等からの摂取ならビタミンD2)は代謝され25(OH)ビタミンDとして肝臓で貯蔵される。

血中濃度に応じてグロブリンと結合してリンパ液中に放出される。

1.25(OH)ビタミンDは腎臓

肝臓での25(OH)ビタミンDが腎臓に運ばれ1.25(OH)ビタミンDに変換される。

ドラゴンボールで例えるなら、25(OH)ビタミンDがサイヤ人で1.25(OH)ビタミンDがスーパーサイヤ人って感じ。

 

え?分かりにくいって?

初代ポケモンで例えるならビタミンD3がゼニガメ、25(OH)ビタミンDがカメール、1.25(OH)がカメックスだよ。

 

ちょっとまって初代ポケモンのソフトって今買うと500円もしないの?衝撃なのですが…

生理活性を持つのはスーパーサイヤ人でカメックスの1.25(OH)ビタミンD。

カルシウムの調節は1.25(OH)ビタミンDが行う

血液中のカルシウム濃度はホメオスタシス(体の恒常性)が働いて厳密に管理されている。

カルシウム調整が上手くいかずに骨折ともなれば生命を脅かしかねない。

1.25(OH)ビタミンDは25(OH)ビタミンDの1/1000程度しか存在しないのも納得。

体内のビタミンD濃度を診るには25(OH)ビタミンD

そういうワケで体内の1.25(OH)ビタミンDを測っても体内のビタミンD濃度を知りたい場合には不適切。

腎機能が低下した際に保険適用で1.25(OH)ビタミンDの血中濃度を測定しますが、栄養療法的には参考になりません。

体内のビタミンD濃度の過不足を求める場合は(保険は適用されませんが)25(OH)ビタミンDを測定してくれるクリニックに行きましょう。

ちなみに25(OH)ビタミンDの血中濃度の半減期は2,3週間と言われている。

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