発達障害の救世主(と私が勝手に思ってる)吉濱ツトムさんが脳に関する書籍を出版されたのでさっそく読んでみました。
脳の中でも前頭前野を鍛えるというテーマなんだけど、いろいろな症例を分子栄養療法の機序に則って考えていくと、かなりの高確率で「脳」に行きつく。
色々な症状のコントロールはとどのつまり脳みその調整に行きつく場合も多い。
詳しく知りたいけど素人には手が出しにくい領域でもある。
ワーキングメモリ
よく記憶力が高い人=頭が良いという認識をされることが多いけれども、それは少し言葉が不足していて。
必要な時に‘とり出せる’ことがワーキングメモリの高さであり、すでにある知識を必要に応じてとり出して組み合わせることで創造性となり、雑談力もこれの応用である、と。
雑談が苦手な人は話題やネタを新しく探そうとするけれど、どんなにネタを増やしても、それを会話の場で引き出す力が鍛えられないと克服にはならないのだと。
このワーキングメモリの高さがすなわち脳の前頭前野の機能が優れている人で「頭が良い」とされる人々。
マインドワンダリング
さてSNS、ネットサーフィンをすると脳ではマインドワンダリング(雑念)が起こる。マインドワンダリングとは、その場の課題と全く関係のない思考のことで必ずしも悪ではないし、アイディアマンの半面もある。
Twitterなんかその最たるもので一つのことを集中して考えるわけではなく、いろんな人のいろんな話が流れてくるのは単発に次々と多様な刺激が来てそれに反応している状態。
目の前にあることと無関係な思考が頭の中で爆発すると脳の扁桃核が暴走する。
扁桃核というのは不安や怒りを司る部分で、マインドフルネスなんかはここを鎮静化させるアプローチだよね。
大切なのはマインドワンダリングの使い方。使う時に使う、抑えるとき抑える。
ほとんどの人はマインドワンダリング多すぎるので、まずは適切に抑えられるようにトレーニングすべき、と。本には具体的なトレーニング方法が載ってます。
メタ認知
釈迦の「悟り」=徹底的なメタ認知のこと。
「ムキー」と感情的になったときに「なるほど、わたしは今ムキーっとなっている」と認識するのがメタ認知。
メタ認知で自分を客観視することは人生を楽にしてくれる。トレーニングとして、自分を実況中継すること。
「人間の脳は長期的に合理的な選択は取れないようにできている」
「むしろ目先の欲で動くようにできている」
では、どうすればいいのか?
「脳の働きの基本的な知識を得る」ことで客観視がやりやすくなる。
(これ自体がメタ認知の入り口)
吉濱さん自身もYouTubeで情報発信しているので、一度映像を見たうえで今回の新著を読めばあの独特なしゃべりで脳内再生されます(笑)