分子栄養

短鎖脂肪酸の2面性

短鎖脂肪酸は身体にいいとばっかり思っていたのですが、腸内細菌の種類によって産生される種類に相違があり、及ぼす影響が真逆になることを今回知りまして。

過敏性腸症候群で悩んでいる方は一度江田先生の本を読んでみることをお勧めします。病院にかかっても暖簾に肘推し状態、もしくは抗うつ剤の処方によって本来的な対処を見失った状態から抜け出す一つのキッカケになるかも。

何よりも嬉しいのが「原因はストレスですね」という言葉で終わらせない先生が日本(栃木)にいる、ということですね。

 

乳酸菌もしくはビフィズス菌が作る

乳酸

酪酸(ムチン、タイトジャンクションを強める)

腸が健康になる

上記が理想的な短鎖脂肪酸(酪酸)生成の過程。

※ムチンは腸内の粘膜上に存在する粘液で腸粘膜を保護する役割がある。

ところが、同じ乳酸からでもヴァイロネラやバクテロイデスなど「その他の短鎖脂肪酸を作る菌」から生成される酢酸プロピオ酸の産生が過剰になるとムチン産生が低下し、タイトジャンクションが弱くなる。

タイトジャンクションが弱まればリーキーガットを誘発しIBS(過敏性腸症候群)悪化を筆頭に何が起こるかは言わずもがな。

IBSやSIBOの患者においては酢酸やプロピオン酸を過剰に作り出す腸内細菌が多く、腸の健康を保つ酪酸が減少してしまい、これによって腸管のバリア機能が低下していると。

なるほど、IBSの診断を下された後これでもかってほどミヤBMを処方された理由はコレですね。まぁミヤBMはいくらあっても困りませんのでいいのですが。

 

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