分子栄養

失恋をしたばかりのアナタに送る その2

以前の記事で失恋について考えました。

具体的な対処方法としては基本的にあまりお金を掛けずにできることや、簡単に漢方薬を紹介しました。

だけどわかっています、上記に並べた方法だけでは失恋の傷は癒えないことは。

失恋の際に感じる「つらい」気持ちは日常の生活に支障が出るレベルを指していて、通常的に使う「つらい」とは次元が違うんですね。

ここで平静を装ったり、恋を失う前の平穏な暮らしをいくら取り戻そうとしても、

それでは心身ともに無理を利かせることになり、自分自身をすり減らします。

では、どうすればいいのか?一緒に見ていきましょう。

 

まずはちょっと長いし難しい内容かもしれないが衝撃的な内容のこちらのBlog記事を読んでみて欲しい。

失恋して悲劇のヒロインよろしく打ちひしがれていた、あの状態は脳内の分泌物による作用であって薬物依存と同じ状態なのだという事実。

恋愛中:セロトニン↓(低下)、ドーパミン↑(増加)

これら脳内分泌物質の分泌が増減する状態は強迫神経症患者と非常に似ているという。

恋愛中の人の脳内が強迫神経症の状態に近いなんて、にわかには信じられないというか、信じたくないというのが正直なところ。

失恋直後:セロトニン↓↓(極端に低下)、ドーパミン↑↑(極端に増加)

失恋直後、離れていく相手を引き留めようと縋ったり、自分の気持ちを延々と語ったり、一方的に文章を送ったり…

これらの行動は自分では明確な目的や意思のもとに行っていることだと考えているはずだけど、

失恋の衝撃によって脳内分泌物質のバランスが崩れたために本能的に動いている可能性が非常に高く、

失恋直後の衝動的な行動が復縁に悪影響をもたらすと言われる所以だと思われる。

この方は自身の失恋経験を非常に冷静に丁寧に見つめたうえで体験談を書いているので「失恋したばかり」という方は一度読んで欲しい。

モーレツに共感できるはず。

 

失恋からしばらくして後:セロトニン↓(低下)、ドーパミン↓(低下)

失恋直後のいわゆる「足掻き」の時期が過ぎると、今まで強烈に私たちを突き動かしていた脳内分泌物質の産生が軒並み低下する。

これがいわゆる鬱状態だ。鬱までいかなくても、何事にもヤル気が湧かず無気力状態になったり、訳もなく憂鬱な気分が続いたりする。

暇があれば元パートナーとの思い出を反芻したり、何かがキッカケとなってフラッシュバックは起こる。

一部の感情は妬みや恨み、怒りに変化していくこともある。

 

では具体的にどうすればよいのだろうか?

失恋後の脳内分泌物質の変化が薬物中毒者のソレと近似の状態であるとするならば、薬物の断薬プログラムを逆に利用してみよう。

断薬の治療はおおよそ3か月という期間が一つの目安になってくる。

もちろん個人差が大きいのでこれより長くかかることも、逆に短くなることもあるだろう。

しかし3か月もあれば身体の細胞だっておおよそ入れ替わるんだから、とりあえず3か月は時間に身を任せてみることをお勧めする。

恋愛に夢中になっていた頃は脇にどけていた趣味やタスク、興味をもう一度思い出して辿ってみるのもいいかもしれない。

 

ヤル気が出ないんだったら、ひたすら寝ていてもいいかもしれない(だた、色々思い出して逆にしんどい可能性が高い)

すぐに次の恋を見つけに行く恋愛ハンターもなかにはいるが、これは人を選ぶ「失恋の傷の癒し方」になるだろう。

まずは自分の傷は自分で癒せるようになってください。

でなければ、また新しい依存先を見つけに行くことになってしまう。

奪ってばかりでは永遠に欲しいモノは手に入らないでしょう。

理想の考え方(?)が書いてあるblog記事のリンク張ってます。。

「わかっちゃいるけどこんなふうにはなかなか割り切れないよ…」というのが本音だとおもう。

聖人君子ではないんだから執着がとれるまでは憎しみや苦しみが湧いてきて当然だし、それが正常な反応でもある。

この時にとにかく大事なのは、そんな自分を卑下したり責めたりしないこと

だからとにかく失恋後3か月は自分のためだけに時間を使ってほしい。

 

ただ、栄養状態がカンストしていたり、低栄養状態で失恋してしまうと、もともと低いセロトニンレベルがますます低下してしまい

簡単に鬱になってしまう可能性も高い。

その場合SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)を使うのも選択肢の一つと思う。

ただしSSRIのような抗うつ剤は人を選ぶ。(セロトニンレベルの高いうつ患者にSSRIを使うのはタブー)

そもそもセロトニン(脳内の安定系神経伝達物質)がしっかりと自家発電できていればSSRIは不要なワケです。

SSRIはセロトニンの再取り込みを阻害することで脳内のセロトニンレベルを落とさないよう働きかける薬なので。

体内に何らかの炎症があったり、不足する栄養素があるとトリプトファンを材料になかなか自力でセロトニンが作れない。

どうすればセロトニンを自力で作れるようになるかはまた次回書くことにして、

自分のメチレーション状態に応じた対応をとることを心がけてください。

結論を先にかくと

低メチレーションタイプにはSAMeが効きます。

高メチレーションタイプには葉酸が効く。

ただし、このメチレーションタイプの分類は専門的な医療機関で検査を行って始めて決定できるものであり、

特徴だけをもって自分がどちらのタイプか、またはそれ以外かを自己判断するのは危ういです。

あくまで抗うつ薬以外の選択肢もあるよ、という選択肢の提示ととらえてくださいね。

最後だけ急激に専門的な分子栄養学的内容となってしまいましたが、

そもそもメチレーションとは何ぞやって感じだと思うので、また別の機会に違った切り口で考えてみたいと思います。

 

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