実はこれはホヤの体験でもあるのですが
「疲れたから休もう」という正常な判断が効かなくなるケースが
低血糖には見られます。
意思決定は大脳皮質の前頭葉
大脳皮質の前頭葉には特に人間特有の知性と言われる
- 記憶力
- 注意力
- 判断力
- 集中力
これらを司る働きがある。
前頭葉には前頭前野も含まれる。
低血糖に陥ると、脳の働きが低下して理性的な判断が難しくなる。
アドレナリンでマスクされる
血糖値が下降し始めると、カテコラミンが分泌される。
カテコラミンとはアドレナリン・ノルアドレナリン・(多少の)ドーパミンの3つのホルモンのこと。
アドレナリンは「攻撃的」、ノルアドレナリンは「否定的」な感情への刺激となる。
低血糖がメンタルに来ると言われる理由はまさにこのカテコラミンにある。
アドレナリンが出ているので身体症状がマスクされて動き続けられてしまう。
これがオーバーワークを助長する。
完璧主義で負のスパイラルへ
アドレナリンは1つの目標に突き進む気持ちを駆り立てるホルモンで、
コントロールさえ効いていれば物事を成し遂げる原動力となるのですが、
低血糖の場合は話が違ってくる。
すでにコントロールを外れているので脅迫的な観念すら伴って、とっくに心身の限界を超えていても、
それでもやり続けてしまう。
完璧主義の背景には失敗への過度な恐れや強すぎる自責の念がある。
ここが強くなってしまうのは恐怖、自殺観念、強迫観念、不安といった感情を刺激するノルアドレナリンの過剰が絡む。
感情をすくいあげる
アドレナリンが過剰になってノルアドレナリンを背景とした強迫観念が原動力となって動き続けると
簡単に自分の感情が置き去りになります。
感情を感じようと立ち止まっても、すでにわからなくなっている場合が多い。
また、この頃には根拠もない強い焦燥感が出てきて立ち止まる行為にすら強い自責の念を感じてしまう場合もある。
立ち止まること、休むことは決して罪では無いことを自分自身に許すところから治療が始まる。
まずはある程度 身体の状態を持ち上げることが先決ですが、その後は感情を取り戻すワークも必要です。
感度がすこぶる鈍っているので、
例えるなら金魚すくいのポイでひとつひとつ丁寧に掬っていく行く感覚が近いかな。
焦らず一つ一つ進んでいって欲しい。