分子栄養 婦人科

生理痛の食事アプローチは○○を減らせ

2021年9月23日

 

キーワードは「プロスタグランジン」「アラキドン酸」

「リノール酸」を減らして「ω3」を増やすということ。

仕組みはいいから今すぐ方法だけ知りたいって人はこちら

先日まとめた生理痛への対処が足すアプローチだとしたら、今回は引くアプローチについて。

生理前不調の攻略法4選

生理前の症状が辛すぎるアナタに症状別の対策をご提案します。
少しでも楽に生理を迎えられますように。

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生理痛とプロスタグランジン

生理は子宮を収縮させて子宮内膜が剥がれ落ちるんだけど、

その子宮収縮させる働きをするのがプロスタグランジンF2aという生理活性物質。

この収縮が強すぎると生理痛になっていく。

生理痛止めの仕組み

いわゆるNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬、商品名で言うとロキソニンとか)は

プロスタグランジンの原料となるアラキドン酸に作用する酵素(シクロオキシナーゼ)の活性を阻害する薬。

アラキドン酸にシクロオキシナーゼという酵素が作用して最終的にプロスタグランジンF2aを形成する

プロスタグランジンの原料はアラキドン酸

アラキドン酸は不飽和脂肪酸の1つでω6脂肪酸。

ω6脂肪酸と言えばリノール酸に代表される脂肪酸で

紅花油、コーン油、大豆油等のいわゆるサラダ油に多く含まれる

(一般的なスーパーとか業務用に置かれているのは殆どこれ)

細胞膜中のリン脂質に多く存在し、なかでも脳に多いそう。

リノール酸ーアラキドン酸カスケード

リノール酸は体内に取り込むとアラキドン酸に変換され、

アラキドン酸は先のプロスタグランジンのような炎症メディエーターと呼ばれる物質に変換される。

この一連の流れをリノール酸ーアラキドン酸カスケードと呼び、

このカスケードは人体にとって必須なんだけど、

亢進すると様々な問題が起こりやすくなる。

リノール酸→アラキドン酸→炎症メディエーター

アラキドン酸が多いとガンになる?

実は動物実験ではすでにリノール酸ーアラキドン酸カスケードが亢進すると

発がん促進的に働くことが証明されているのですが、

人間を対象にした調査では必ずしもその因果関係が明らかになっていないそう。

そのあたりの考察は奥山治美先生らが著者のコチラの本に詳しいので

詳しく知りたい方は是非読んでみてください。

 

吉富信長さんに紹介されたせいか、新品が異様な値をつけているので、中古品から選ぶのが良いかも

EPA(エイコサペンタエン酸)を増やせば解決???

リン脂質にはアラキドン酸とEPA(エイコサペンタエン酸)が一定の割合で存在しており、

アラキドン酸が多いと炎症につながる。

ではEPA(エイコサペンタエン酸)を増やせば解決するのか?

答えは”否”

まずはリノール酸の摂取量を減らし相対的なアラキドン酸の割合を抑えることが先決。

それからEPA(エイコサペンタエン酸)の摂取を増やす。

脂肪酸の面白いところはバランスにあります。

どんなにリノール酸の摂取量が少なくても、

EPA(エイコサペンタエン酸)の摂取量が極めて少なければ

リン脂質中のアラキドン酸は多いまま。

リン脂質中のEPA(エイコサペンタエン酸)とアラキドン酸のバランスが重要

まとめ

リノール酸ーアラキドン酸カスケードが亢進すると

痛みの元となる物質、プロスタグランジンも増えて

生理痛もひどくなるし、発がん性にも影響を及ぼしかねない。

となれば、このカスケード亢進を何とかして抑制したいところ。

具体的にとれる行動として

ご家庭の調理油を紅花油やコーン油、大豆油、ひまわり油からオリーブ油や米油、ココナツ油に換える

・マーガリン・マヨネーズ・ドレッシングなど主原料が油脂であるものも同様

・外食の回数を減らす(調理に使用されるのはかなり高い確率で安価なサラダ油なため)

ω3脂肪酸が取れるエゴマ油は熱に弱いから加熱調理には使えないのが微妙。

ω3脂肪酸は食事なら魚介類や野菜からも摂れるし、

サプリで摂る選択肢もある。

California Gold Nutrition, オメガ3、プレミアムフィッシュオイル、魚ゼラチンソフトジェル100粒

代わりの油を選ぶのも知識の必要な行為です。

オリーブ油の選び方についての記事を置いておきますので

参考にしてくださいね。

ホヤ宅の油事情<簡単レシピあり>

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