カンジダはバイオフィルムを形成するので
有効成分が効きにくいだとか色々理由がありますが
今回はカンジダが生成する代謝物について。
カンジダの代謝物質
カンジダは酵母で真菌なのでカンジダ自身も代謝を行う。
我々の腸管や女性の膣内にも存在する日和見菌なので体調が悪化しなければ問題化しない。
身体の免疫力が低下しているとカンジダは勢力を増します。
カンジダの代謝物として
- シトラクエン酸
- シトラリンゴ酸
- 3‐オキソグルタル酸
- アラビノース
- アセトアルデヒド
- アンモニア
等がある。
クエン酸回路に干渉する
図はクエン酸回路(TCAサイクル)を簡素に書いたもの。
クエン酸回路の代謝物であるα‐ケトグルタル酸は2‐オキソグルタル酸と同じものを指すんだけど、
この2‐オキソグルタル酸はカンジダの代謝物である3‐オキソグルタル酸と組成がとても似ている。
他にもクエン酸回路の代謝によってクエン酸やリンゴ酸が生成されるが、
なんと同じようにカンジダもシトラクエン酸やシトラリンゴ酸を生成する。
これらの似た代謝物が多いと、代謝が十分であると誤認識されクエン酸回路が回りにくくなるという結果に。
アラビノースはブドウ糖?
カンジダの生成物として名高いアラビノース。
アラビノースは糖類で、組成がブドウ糖に似ているため
カンジダが増殖してアラビノースが出続けると、
糖に対応してインスリン分泌が刺激され続けることが推測されている。
お腹にカンジダがいると血糖コントロールが効きにくくなる体感とも一致する。
あとは単純に毒素
体内のカンジダは体の中で共に生きていて栄養を吸収し、毒素も排出している。
カンジダ除去を行ったら(宿主の)水銀の感受性が高くなってしまったなんて話もある。
(今までカンジダが代わりに水銀を取り込んでいたため。)
カンジダの代謝物であるアセトアルデヒトは毒素であり、
頭痛や集中力の低下を招く。
またアンモニアは腸内にあって腸のpH(ペーハー)を高める。
pHが高いとカンジダの攻撃(?)形態である菌糸を伸ばしやすくなる。
カンジダの菌糸が腸壁を突き破ったのがいわゆる腸漏れ(リーキーガット)が起こっている状態ですね。
おわりに
カンジダも私たちの体内で共生しており、
その存在と代謝物は様々な方向から宿主である私たちに影響を与えている。
“飼い主”としてどういう影響があるかくらい知っておくといいかもね。