分子栄養 腸管関係

カゼイン・グルテンフリー、真の目的とは?

「小麦粉と乳製品を避けてください」

って言われて何となく従っている人も多いかも知れない。

カゼイン・グルテンフリーの目的を解説していくッ。

タンパク不足?じゃあプロテイン飲む!が危ない理由

例えば血液検査でBUN(尿素窒素)やγ-GTPの値が低い、LDLが低値、他にもALB(アルブミン)が3.5以下など

タンパク質不足認定されがちで、

じゃあ肉や魚でタンパク質リッチな食事にして、おまけにプロテインも飲んでおくとするじゃないですか。

その時に考えておかないといけないのが未消化タンパク質が身体に与える影響だよね。

未消化タンパクって何?

タンパク質の消化は胃の消化酵素ペプシンを起点として始まる。

胃や腸の消化酵素が不十分だとタンパク質の消化が不十分で、

本来ならタンパク質→ペプチド→アミノ酸って順序で

徐々に分子量が小さい物質に分解された後、ペプチドやアミノ酸は小腸から吸収される。

この時に腸内でカンジダが優勢になっていたり、

SIBOで膨張と伸縮を繰り返した結果 腸壁が痛んでいたりすると

腸のタイトジャンクションの緩みから

本来吸収されることのない分子量のペプチドが吸収されてしまい、

結果として身体に悪い影響を及ぼす場合がある。

血液脳関門とペプチド

グルテンから生じるペプチドがグリアドルフィン、

カゼインから生じるペプチドがカソモルフィン。

これらの両ペプチドは分子量が比較的小さく、腸管から血中へ移行して後、血液脳関門を通過しやすい

血液脳関門(Blood Brain Barrier略してBBB)は様々な物質が簡単に脳に影響を及ぼさないよう

城壁のように脳を守る役割があり、例えばセロトニンやGABAはBBBを通過できない。

水溶性ビタミンのメガドーズが比較的安全視される理由もBBBを通過できないことに由来するし、

脂溶性ビタミンはBBBを通過しやすい性質があるので使用量に注意を払う必要がある。

 

グリアドルフィンとカソモルフィンの脳内での影響

これら両ペプチドは血液脳関門を通過して脳内へ到達したとき

神経の抑制系に働く伝達物質で自立神経の調整機能やリラックスさせる働きをもつGABAの働きを抑制してしまい、ドーパミンの分泌を促す。

ドーパミンはやる気や集中力、楽しさに関わるホルモンだけど過剰は過食や依存症に繋がりやすく、

ノルアドレナリンの前駆体でもあり、そこに銅の過剰があるとノルアドレナリン過剰につながる。

ノルアドレナリンの過剰は恐怖、怒り、イライラといった否定的感情が増しやすい。

小麦粉や乳製品は中毒性があると言われる理由はまさにココだね。

GABAって何ぞやって人はこちらを参照されたし↓

ドーパミンやノルアドレナリンの変換について詳しくはコチラ↓

まとめ

口酸っぱく「小麦と乳を控えてください」と言われる理由は

胃で十分に消化されなかったタンパク質が腸で吸収されて

脳に興奮性の刺激を与える物質として作用することを未然に防ぐためでもあり、

グルテン自体が腸のタイトジャンクションを開かせやすい性質を持っていることにも由来している。

グルテンやカゼインのペプチドを消化する酵素はiHerbで取り寄せ可能。

Houston Enzymes, TriEnza(トリエンザ)、消化を助ける酵素、180粒

社会生活を営む上で小麦・乳が避けられないシーンは発生しやすいので、必要がある場合に飲むのがホヤ流。
コレがあるから小麦・乳製品食べ放題!って考え方は不調を長引かせる。


グルテンフリーと言えばジョコビッチ。

 

いつか読もうと思って未だ読んでいない本の1つ(笑)

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