分子栄養

GABAとグルタミン酸

昨日アシュワガンダの記事かいててGABAがちょろっと出てきたんだけど

GABAって何?って改めて思ったので。

GABAは神経伝達物質

GABAってGamma-Amino Butyric Acidの頭文字でγ-アミノ酪酸の略。

神経伝達物質と呼ばれ脳の働きに影響を与える物質で不安や鬱、精神病と関係が深い。

神経伝達物質にはセロトニンやアドレナリン、ノルアドレナリン、グルタミン酸とかがある。

この辺の各神経伝達物質の働きは知れば知るほど奥が深いので

そのうちそれぞれ個別で取り上げたいなと思ってる。

「グルタミン」と「グルタミン酸」は全く違う物質だから混同して覚えないように注意!!

脳とGABA

脳の大脳基底核という部分とGABAは関連が強く、

パーキンソン病はこの大脳基底核変性疾患の代表的なもの。

大脳基底核は身体の運動の調節や姿勢、筋肉の緊張なんかを司る。

記憶をもとにした予測や期待に結びつくような行動にも関与。

また眼球運動の制御なども行う。

GABAのレベルが低下すると大脳基底核の活動が亢進して不安神経症や過食につながることも。

TCAサイクルとグルタミン酸

グルタミン酸は興奮毒や神経毒としての性質があるから適切に代謝されてほしいっていうのがまず基本路線。

脳内ではグルタミン酸はグルタミン酸デカルボキシラーゼ(GAD)という酵素によって(脱炭酸)代謝され、GABAが合成される。

ミトコンドリア内で行われるTCAサイクル(別名クエン酸回路)のα-ケトグルタル酸を経由するのね。

はい、ここまで来たら必要な栄養素が一体何なのか、おおよそ見えてきたんじゃないでしょうか?

グルタミン酸仮説

GABAをイメージするのに面白い仮説があって、グルタミン酸仮説というんだけど

すんごい端折って説明すると

神経伝達物質のグルタミン酸(興奮性)を神経に取り込むNMDA型グルタミン酸受容体(シナプスに存在)が

長期に渡り過度な刺激を受けると、次第にグルタミン酸除去がうまくいかなくなり興奮毒性を引き起こし神経系損傷や神経変性疾患につながる。

このNMDA受容体はイオンチャンネルというもので、普段はマグネシウムイオンがこの活動を阻害している。(マグネシウム・ブロックと言うそうな)

このNMDA受容体の機能異常が統合失調症の病態に関与しているという説。

またアルツハイマーに処方されるメマリーという薬はNMDA受容体拮抗薬であってNMDA受容体の機能亢進を阻害させる。

食品表示で「グルタミン酸」よく見かけるけど、
グルタミン酸は血液脳関門は透過しない。

まとめ

  1. GABAの前駆体であるグルタミン酸の代謝のバランスが大切。
  2. 代謝にはTCAサイクルが関与している→TCAサイクルは酵素と酸素が必要で、活性酸素や重金属の影響を受けやすい。

ということで推奨できるのはマグネシウムとビタミンB群。

特にビタミンB6。

Thorne Research, ストレス B-複合体, 60 ベジカプセル

Life-flo, ピュアマグネシウムフレーク、塩化マグネシウム塩水、1.65ポンド (26.4 oz)

あとはNAC(N-アセチル-L-システイン)と呼ばれるグルタチオンの前駆体となる物質。

グルタチオンは言わずと知れた強力な抗酸化作用ですな。

Jarrow Formulas, N-A-C Sustain®(N-A-C サステイン)、N-アセチル-L-システイン、600 mg, 100 粒

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