脂肪肝=お酒の飲み過ぎという一般的なイメージがあるけど、
最近ではアルコールが直接の原因ではない脂肪肝が注目されている。
非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)
non alcoholic fatty liver diseaseのことね。
ASTとALTで診る脂肪肝
健康診断でも必ず測定する項目で、簡単に脂肪肝が見分けられるので
非常に有用性が高い検査項目であるASTとALT
AST・ALTは肝臓、心臓、骨格筋に多く含まれる酵素で、これらの臓器に障害があるとき
血液中に露出し高値となる。
分子栄養学的理想値はどちらも20-22程度。
AST・ALTの補酵素はビタミンB6でこれが不足すると数値が低下する。
AST<ALTの場合、脂肪肝ありと読んでいく。
痩せていても脂肪肝の可能性がある
見た目に明らかに肥満がある場合の脂肪肝と違って痩せている人の場合、
脂肪肝と言われても自覚するまでに時間が掛かるケースがある。
わたしも数値がAST<ALTで脂肪肝だったんだけど、
太ってる訳じゃなかったし、言われても最初は全然自覚出来ていなかった。
腸の炎症で放たれるエンドトキシン
アルコールを摂取しない人でも糖質過多な食生活の積み重ねで肝臓に脂肪が蓄積される場合がある。
また、腸に何らかの炎症(SIBOやカンジダ優勢等)でリーキーガット(腸漏れ)が起こると
本来なら腸壁を透過しないはずのエンドトキシン(内毒素)を初めとした有害物質が血液にのって肝臓へ運ばれる。
解毒作用を持つ肝臓にて、クッパー細胞というマクロファージでエンドトキシンは捕食される。
マクロファージは働く細胞で言うところの好中球さん♪
サイトカインで脂肪肝が加速する
エンドトキシン(内毒素)をマクロファージが捕食するときサイトカインが発生する。
このサイトカインはインスリン抵抗性を高め、
肝臓への脂肪備蓄を促進することになる。
このように肝細胞に脂肪が沈着するのを単純性脂肪肝といい、
さらに状態が悪化して、肝臓における炎症や肝細胞障害、肝の線維化などまで起こった状態が
NASH(非アルコール性脂肪肝炎) と呼ばれ、放置すると肝硬変や肝臓がんにつながる。